総研ノート:書評・図書紹介
[ブックレット紹介] 教職員のためのセクシャル・マイノリティ サポートブック
【ブックレット紹介】 教職員のためのセクシャル・マイノリティ サポートブック
これは、2010年2月、教職員のためのセクシュアル・マイノリティサポートブック製作実行委員会(奈良教組と性と生を考える会)が出したリーフレットである。人権教育におけるさまざまな課題のなかでも、学校現場としてのとりくみが遅れているといわれている「セクシュアル・マイノリティ」についてわかりやすく記されているおすすめのリーフレットである。
A4版・20ページでイラストなども入ってとても読みやすい。
私たちは今まで、「混合名簿」や呼称のとりくみを通してジェンダー平等教育をすすめてきた。しかし、セクシュアル・マイノリティの子どもたちのことについて深く考えてきたことがあっただろうか?学校では、男か女のどちらかに明確に区別され、心の性別ではなく、身体の性別で扱われる場面が多々ある。また、異性愛が当然というような場面に出くわすこともある。そういったことに苦痛を感じる子どもが少なからずいるのである。このリーフレットでは用語解説、セクシュアル・マイノリティである子どもへの学校生活の中での支援や家族への支援のポイントなどがわかりやすく記されている。
資料の中にあった「ある青年の手記」に印象的な文章があった。
「『誰もが自分らしく生きられる社会』
ほんの少し、"想像力"を働かせてみることが、そこに一歩近づくのだと、僕は思う。」
相手が今何を思っているか?どう感じているか?といった"想像力"を働かせること...これは「人権教育」の基本ではないだろうか!?
※ 購入については、1部100円(送料別)で奈良教職員組合(tel0742-64-1020 fax0742-64-1023)に連絡を。
※ このリーフレットは以下のインターネットサイトからダウンロードできるよう準備中。
奈良教職員組合 http://www1.ocn.ne.jp/~jtu-nara/
性と生を考える会 http://nara.cool.ne.jp/say-to-say/
2010年3月10日
【図書紹介】生井久美子『「ゆびさきの宇宙」 福島 智・盲ろうを生きて』(岩波新書、2009年4月)
「盲ろう者」として日本で初めて大学に進学し、いくつものバリアを突破して東大教授となった福島智さんをおよそ4年間にわたって追いかけ、インタビューはもとより、様々な場面への同行取材を基に書き下ろした一冊である。そうとは言いながらも、読み終えた時の率直な感想は、生井さん一人が書いたものではない、何人もの大きな力がこの本を作り上げたのではないだろうかというものだった。私が感じたことと全く同じことを、生井さん本人が「あとがき」の最後(256頁)に記述している。
2009年9月14日
【図書紹介】私の鏡? 内田良子『登園しぶり 登校しぶり』(ジャパンマシニスト社、2009年5月)
この本を読んでみようと思ったきっかけは、長女が同じ学年の子どもたちよりも学校を休みがちで、心配することが多かったからです。長女は本当に体調が悪いのですが、そんなときに優しく休ませるべきか、心を鬼にして学校へ出すべきか、私はずっと悩んできました。そして家の居心地の良さに「このまま不登校になったら...」と考えていました。その答えを知りたく読んだのですが、読み出したら涙が止まりませんでした。
2009年9月14日
【図書紹介】鈴木喜代春『子どもとともに 私の教育実践史』(教育新聞社、2009年7月)
ずしりと重い。800ページにわたる大書である。中身もゴツイのでは、と一瞬ひるむ。ところが、そうではない。いったんページをひらくと、人なつこさのにじむ読みやすい文体と具体的な場面がつづく内容にひきつけられて、どんどん読み進んでしまう。
2009年9月14日
【図書紹介】鎌倉孝夫『"擬制"経済下の人間・人間関係破壊 それをいかに克服するか』(長周新聞社、2008年6月)
教育総研元副所長の鎌倉孝夫埼玉大学名誉教授が長周新聞に連載した論文をまとめた本書は、鎌倉理論を縦横に駆使して、"究極の擬制経済"を産み出している今日の新自由主義経済のすさまじい人間労働と生活の破壊を暴き出している。
2008年9月 1日
