総研ノート:コラム

フィンランドの学び

教育は実践の学だと考えてはいたけれど、今まで机上の論を追っていたのだなと痛感している今日この頃である。

教育総研に関わって4年目になる。「教育課程実施状況調査」のチェックにたずさわったため、学力の質、具体的なテスト問題の検討へと関心が広がり、PISAの英文報告書を集めていた。そこにPISA2003の結果公表、フィンランドの高学力という特徴、日本の「低学力」批判、政治家の競争促進発言というたくさんの要因がからみあった。

その時、たまたま「フィンランドでは」としゃべってしまったものだ。その後は、先生方の注目を集め、一言一言の発言にも緊張し、その根拠をフィンランドまで何度か確かめに行った。講演を機会にして、その準備の過程や質問から論理の飛躍を埋めていった。教育総研の論議の中でも自分の足りないところをいくつも気付かされたものだ。

だから、フィンランドの学びが自ら知識を編み出していくという構成主義、しかも社会的に助け・助けられる「社会構成主義」であると言われて、やっとこの年で実感がわいてきた。それまで、教科書を覚え・教えるという授業観から抜け出せなかったのだが、フィンランドの学校を見て、ふっきれたわけだ。

運営委員 福田誠治

2006年6月30日